過去の学校だより

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(ある朝、突然に)New!


◆「ある朝、目をさますと自分がベッドの中で大きな毒虫に変わっているのに気がついた」。こ
の唐突な書き出しで始まる小説は、カフカ(チェコ)の有名な「変身」である。

 学生時代、この冒頭の「ある朝〜」の部分がひどく気に入って、「〜」の部分を勝手に言い換
えては一人密かに、心躍らせていたことを思い出す。

 「ある朝、目を覚ますと宝くじで100万円当たっていた」

 「ある朝、目を覚ますと英語がペラペラになっていた」などど。

◆しかし、あれから60年後の今はとてもそんな悠長なことを言っては折れなくなってきた。

  ある日

   ・車の運転席から手を伸ばして、後ろの座席にものを置こうとして腰が〜。

   ・座敷の電気コードにつまずいて、コロリと転んで脚が〜。

   ・喉の麻痺で、声が〜。

                                   などなど。

 これらは、すべて「突然」に、「前触れもなく」「不意」に変身を余儀なくされる。

         「オール ザ サットン」(“All the sudden”)

◆われわれは、まさに「突然」何がやって来てもおかしくないと言える世代である。

 さあ、どうする。

 日頃の健康への心配りとともに、一方では避けられない「突然の変身」のことを考えると、
「明日」ではなく「今日」という日を、いや「今」を大切にということかなあ。

(2025.4.30岡山東支部事務局子)